海洋堂 1/8 古式ゆかり(制服)

PartV 熱烈なる組立・加工

 当たり前な事は省略。まず気になったところに次々と改修を加えていきます。

1、足の短縮

 ハッキリ言ってこのキット、胴と足のバランスが最悪です。 足が長過ぎる(他のキャラとの実測比)のと、胴が小ぶりなので更におかしく見えます。 また足のふくらはぎ自体が少々長細過ぎて貧相なので、ここで7mm短縮しパテで均してボリューム感を出します。

2、靴と足の分離 

 塗装が楽になるので思い切って分離しました。 その際靴下をリューターで開口して足が丁度はめ込めるようしました。 これらの作業と、切り口の修正で1cm近く足が短縮されていますが、全く違和感はありませんし、むしろこの方が自然です。

3、髪の毛の削り込み

 前髪が一体化されているので出来る限り削り込みます。 大変ですが古式さんならではの愛情による行為でしょう。(紐緒さんはしてない。)

4、手の加工

 なんとこのキット、両手が一体化されてます。 しかも手首が制服の袖の真上に置かれるので実感が全く無し。 いくら何でも....って事で分離させて成形し直し、例によってリューターで袖を開口して手首を積層プラ板にて自作します。 リューターですが私はPROXXONの8000円クラスのです。 他に極小〜大の様々な先端ビットがあると何かと便利ですので揃えてます。 結構工具コレクターだったりして(^^; (あんまり使わないのに。)

5、手提げ袋の取っ手

 例によって胴体と一体成形。 キャストキットの宿命とは言えひど過ぎ。 大変ですがまたまたリューターで一体化された胴体のモールドを削り取って修正作業。 そしてプラ板の細切り4枚で取っ手を再現する。 またついでに袋の口も開口しておく。

6、スカートの裾・制服の襟の裏・制服の下内側及び胸元の削り込み

 いわゆる”薄々攻撃”です。 やはり見づらいところとは言え、可視範囲ですから気になります。 パンチーを必死に塗装するくらいなら余程賢明な手間だと思う。

7、モールドの改修

 1stはとにかくモールドが甘いので要改修。(愛を込めるなら。) 前髪・三つ編み・制服・靴 etc けがき針で殆どあちこちを掘ってます。 スカート以外完全後はめ式ですが足の継ぎ目は全く見えないので無理に修正する必要は無いと思う。(見えるというあなた、変態ですか?)

8、ベースの成形

 そ、そんな....。ひどすぎます....。 四方の角に強烈な段差がぁっ! また、レンガの線も一体小学生が引いたのかと思えるほどにへろへろで見られたもんじゃありません。 これらは勿論要改修。 またレンガ自体表面がボコボコで最悪。 戦車じゃあるまいし一体全体原型師は何考えて作ったんでしょう? 当然パテで均します。

9、スカートの付け根の制作

 3rd等では再現されているようですが少なくとも本キットには存在しておりませんのでプラ板の細切りで追加。 アノベルト状の物体ですよ。 手提げ袋で見えなくなる部分に接合部を持っていくと目立ちません。

10、お ま け

 このキット、正面左側の三つ編みが謎なんです。 右側はちゃんと頭部と接着する溝があるのに左はないんですよ....。 結構取り付け角度が曖昧で困りモンです。 取りあえず制服との合い具合から角度を決めてそれに合わせて調整。 ホント、結構大変なんですよ、事実上三つ編みの付け根をスクラッチする事になりましたから....。  あっ、三つ編みと言えば彼女のトレードマークですのでもっとも気合いを入れたところです。 何故か裏側のモールドが省略されてるのでここも自分で彫り込む事になります。(海洋堂、もちょっとしっかりして!。) 最後の最後で仮組中に顔の正面左の輪郭が変?に思ったので少し削って加工してみました。(多分顔のポーズによる影響。)

 以上、このキットがどれほどに出来が良くないか(ま、こだわったからと言うのもあるにせよ。)がお分かりかと。 このレビュー見てこれから作ろうと思う方は相当の愛と根性が必要です。(塗装もしんどいし。) でもこんだけやっとけば2ndに引けを取らない出来になりますよ。


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