新天地幕張


ようこそ千葉へ

 1年ぶりのワンフェス。 昨年2008年夏に東京ビッグサイトでエスカレーター事故が起こり、その責任の所在について解決がされないまま時が過ぎ、その次に開催予定だった2009年冬は中止。 問題が解決されるまでビッグサイトでの開催は無理だろうと思っていたら、2009年夏は幕張メッセで開催されると言うことになった。

 東京モーターショーが開催される場所として有名な幕張メッセ。 かつてコミケの会場としても使われたことがあるので、そっち系の人達には馴染みのある会場でもある。 ガレキイベントも何度か行われたことがあり、私自身もC3とキャラホビのためにここに訪れたことがあった。 ディーラー参加も経験済みである。

この写真は夕方、帰りに撮った物です。来るときは撮り忘れたんで。
 前日に泊まるホテルは、千葉にした。 幕張メッセは東京からは結構時間がかかる。 アクセスのし易さからして京葉線沿線のホテルが良さそうと言うことで、相棒のHit君と共に千葉のホテルに泊まっていた。 千葉からモノレールに乗って千葉みなとへ、そこから京葉線で海浜幕張へ。 駅から会場へはイベントに参加する人たちの大きな人の流れが出来ていた。 幕張メッセへの公共交通手段はほぼこの京葉線のみなので、いつものワンフェスよりも人が多く感じたなぁ。 海浜幕張から少し歩くと幕張メッセに着くが、ビッグサイトのようなシンボル的モニュメントは無いので、何となく到着したときの達成感みたいな物がないよね。

 コンビニで食料を調達したら会場へ。 道路に面した搬入用の門から会場内へ入る。 すでにそこには一般入場者の列が出来ていた。 一般入場は2Fのエントランスからだと思っていたのでこんな所で一般入場待ちをしているとは意外だった。 一般入場の人たちを横目に会場内へ入ると、そこにはいつものワンフェス会場。 しかし、これまでと違う物が会場内にはあった。 それは、車。 一般乗用車が会場の中まで入ってきて搬入作業をしているのだ。 幕張メッセは駐車場から会場までの距離があるため、会場内まで車で入れるシステムにしたようだが、搬入作業でごった返しているこの人混みの中に、徐行ではあるが乗用車が走行しているこの状態は、少し危ないなぁと思った。

 あとはいつも通りの手順でブースを作る。 宅配便で送っていた荷物は、DブロックとEブロックの間に置かれていたのだが、会場と会場の間なのでここは屋外と言うことになる。 特に管理もされていない状態の荷物の中から自分の荷物を探してブースへと運ぶ。 いつも以上にいい加減だ。

 設営内容は前回と同じ。 開場30分前には設営完了である。 ちなみに搬入作業中の会場のBGMはずっとPerfumeだったが、何か意図があるのだろうか。


つまり、走るな

 開場5分前。 主催者宮脇専務の挨拶が会場内に流れる。 今回幕張メッセで行うに至った経緯の説明が軽くあった。 今回は、事故が無いように通路の幅を広く取った。 しかし、今回事故が起これば、ワンフェスはもう2度と開催することが出来なくなるだろうから、開場直後のディーラーダッシュはやめろ。 と言う内容だった。

 そしてカウントダウンがあってめでたく開場となった。 ディーラーダッシュは…無いとは言えなかった。 猛スピードで駆け抜ける人はいなかったが、ほとんど走っていると言えるくらいの歩き方で人が動いていた。 すると宮脇専務のアナウンス。

 「え〜会場内、走っている人はいません。皆さんありがとうございます!」

 いや、走っている人いますけど。 なんか「きれいに使っていただいてありがとうございます」と貼り紙のされた汚いトイレのような文句だと思った。 ただこれはおそらく、マスコミに対して、ワンフェスが安全に開催されている事をアピールしようとしているのだと思う。 宮脇専務なりの配慮ですな。


お久しぶりです

お隣、ダミーディーラーっぽい。
 さて、いつものごとくウチのブースにすぐに購入に訪れる人はなく、ヒマ。 ちなみにウチの島にはT's SYSTEMがあるので、こちらにはものすごい行列が出来ていた。 この行列は他のブースの邪魔にならないように配慮されていたので、こちらへの影響はなかったが、終始人が絶えないこのディーラーの凄さを改めて思い知ったというか。

 1時間経って11時にくらいから少しずつ購入者が現れる。 今回最初に売れたのは中華さんだった。 同時に挨拶に現れる方もちらほら。 1年ぶりの再開と言うことで「お久しぶり」な挨拶でした。 皆さん元気そうで何よりです。 あと「いつも見てますよ」的な方達も。 どんな方が私のサイトをご覧になっているのかは、この時にだけ分かるわけです。 いつもながら新鮮な気持ちになれます。 他にも毎度の事ながら「私もこの本を読んで頑張っています!」と言ってくれる人。 今日の出来事が、今後の造形欲につながってくれれば良いなと思いますよ。

 それと「結婚おめでとうございます」も言われて嬉しかったですよ。 ただ、本日いわたの嫁が見られるのではないかと期待していた方は残念でした。 嫁はお家でお留守番なのですよ。 この手のイベント連れてきても退屈なだけなので…。 昨年5月のWHF有明の時に一度売り子として連れてきておりますので、すでにお目にかかっている方もおられるかも知れませんが。

 昼を回ってから一般入場の方達から外の様子とかを聞くことに。 やはり入場は地上階から行われているらしい。 この会場は本来2Fから階段で入場するように作られているのだが、事故が起こらないように階段、エスカレーターの類は一切使用しないと言うことなんだろうな。 あと、ここってディズニーランド方面になるから、車で来ると渋滞に引っかかりやすいんだとか。 なるほど車搬入の人たちは出来るだけ早く動くことが必要になるのかも知れませんねぇ。

 他にブースにいて気づいたことは…。 最近の傾向なのかも知れないが、外国人が多い。 OTAKU文化の一部としてこのイベントも有名になったのかしら。 あと、女性比率の増加。 特にウチの展示物をじっくり見ていく人は女性がほとんどだったような気がする。 好ましい傾向だとは思うけど、ワンフェスも大分様変わりしたねぇ。

新作原型はこんな所に。気づいたかな。
 同時にガレキの知識に乏しい人たちも増えた。 完成品を売っているのかと聞かれることもあったし、1年かけて作った物を3000円で売るんですか?と聞かれることもあった。 これからは値札に「キット」って書かないといけないかも知れませんね。

 そういえば、今回ウチのブースは壁に近いところなんだけど、その壁の向こうがコスプレスペースになっていて、しかもウチの前の通路がコスプレ受付から会場までの往来経路となる場所だったので、席にいながらにしてコスプレをたくさん拝見することが出来た。 アニメに限らず多種多様なコスプレが見られるのがワンフェスの特徴。 中には裸同然の格好の女性が目の前を取っていったりして、ちょっとテンションが上がったり下がったり。

 前回のビッグサイトでは冷房が今ひとつで、暑くて死にそうだったと言う記憶があったが、今回はその逆。 壁から来る冷風がウチのブースに直撃する形になっていて寒いの何の。 持ってきたペットボトルも飲みきることが無く、半分以上余らせた。 上着が欲しくなったくらいだったよ。 とはいえ会場全体が寒かったわけではないので、気温は場所によりけり。 自分のブースの空調状態は予想できないので、次回からは着る物を工夫しよう。


大人のフィギュア

 14時からは会場を回る。 Aブロックから順に見ていった。 AブロックがガレキでDブロックに近づくほど中古トイディーラーになっていくのだろうと思っていたのだが、そうでもなかった。 AブロックでもすでにBブロック寄りの方はすでに中古トイだったし、B,Cブロックは北寄りの方がガレキディーラーになってて、Dブロックになると再びガレキディーラーが増えてる。 なんか、分かりにくい配置だった。

 途中、clipsさんの所でチョイ長居。 今回ワンダーショーケースに選ばれたと言うことで、人だかりになっていました。 すこしNoaさんと喋ってたら、今回のもう1人のワンダーショーケースな人、Fioさんが現れた。 ワンダーショーケースに選ばれると、今回と前回で選ばれた人たちで食事会みたいなのが開かれて、お友達になれるんだそうです。 こうやってアーティスト同士の横の繋がりを作るっていう活動も行われているんですねぇ。 Fioさんは私のことも知ってたみたい。 恐縮でございます。

照明、良くない。
 さて、そんなワンダーショーケースだが。 今回10周年と言うことで、プロモーションスペースで特別企画がされていた。 これまでの選ばれたすべての作品と、そのアーティストの最近の作品をセットにして一斉展示されていた。 ワンダーショーケースの作品はこれまでガイドブックに載っていたので一通り知っていたけど、それぞれの方達がその後何を作ったのかと言う提示は面白い。 変わった人、変わらぬ人、生き方はいろいろですよね。

 それにしても、ワンダーショーケースってすでに45人も選出しているのか。 参加ディーラー数が約1500であることを考えると、全ディーラーの3%がワンダーショーケースに選ばれている事になる。 中古トイディーラーを差し引いたらもっと比率は高いかも。 あと10年続けたら、全体の1割がワンダーショーケースになってたりして。 んなわけないか。

 一通り会場を見終わったので、成人向けゾーンへと足を踏み入れる。 今回から新設されたコーナーで、入口と出口を小さくしてあり、入口の警備員に身分証明書を見せなければならない。 運転免許証を見せて中に入ったけど、多分年齢が成人か微妙と思われる人しかまじめに身分証明書なんて見るつもりは無いのだろう。 ほとんど見られずにさらっと入れた。

 さぞエロエロ空間になっているのだろうと思いきや、そういうのは一部だけで、ほとんどの展示物は至って普通に感じた。 水着フィギュア程度の物や、少しお色気がある程度の物なんかは、成人向けでなくても問題なさそうだけど。 半裸も成人向けに入るんだそうだが、私の感覚だと、水着は半裸ではないと思うけどね。 ただ、成人向けかどうかは自己申告だから、後でおとがめを喰らうくらいなら最初から成人ゾーンにいた方が安全と考える人もいるんのだろう。 さらに、エロいのは1点のみで、それ以外は普通というブースもあるので、エロ比率は意外に低い。 あと、武器関係も成人向けなんだそうだが。 一般のおもちゃ屋には変身ヒーローの武器とか売ってますけど、この辺の考え方はいかがなものだろうか。

 まぁ、成人向けの定義なんてどうでも良いんだけど、この空間がこの会場内でもっとも造形レベルが高いディーラーの密度が高いと思った。 エロいフィギュアを作っている人たちはそれなりの覚悟を持ってやっている人が多いからではなかろうか。 今後はこのゾーンを重点的に見ることをオススメしたい。


さよなら千葉

帰りは2Fエントランスへの階段が使えた。
 午後5時終了。 ちなみに4時53分に最後の撫子さんお買いあげがあった。 最近は、終了直前まで売れるので早めに撤収はしない方が良い。

 荷物をまとめて会場内の佐川急便から発送。 ウチは版権物がないのでサンプル提出などで時間を取られることはないけど、それでも荷物の発送には列が出来るから意外と時間を取られるんだよね。 搬出時も自動車が会場内に乗り入れしてきた。 荷物発送の列を自動車が横切ろうとしてきたりするから、やっぱりなんか危険を感じる。

 会場を後にしたのは閉場1時間後の午後6時。 京葉線で東京駅に向かう。 いつも、ワンフェスの帰りはゆりかもめからのお台場の景色、そしてレインボーブリッジと言うが定番だったが、これも今回からディズニーランドと無意味にでかい観覧車を眺めながら〜という形に変わった。 なんか違和感あるな。 東京駅に着いたときは7時近くになっていた。 これからアキバとかに行く元気もなくなった我々は、早々に新幹線に乗り換えて帰路へとついた。

 新大阪の駅に着いたのは10時頃。 東京は晴れだったが、大阪は土砂降り。 荷物を少なくしておいて良かったなと思いながら、傘を差して家路についた。 家には、待っている人もいる。早く帰ろう。

 …と思ったら同居人寝てた。


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