冬のワンフェスは2月に行われる。 2月の末は、冬と言えば冬だが春がもうすぐ近づいている時期。 完全に春の陽気だった冬ワンフェスも記憶にある(2004年)。 しかし今年は特に寒い日が続く年だった事もあり、当日は強烈なほどの寒さと強風に見舞われた。
いつものように8時過ぎにりんかい線にてビッグサイト前に付いた。 いつもなら東館の開催であっても、一般入場者の長蛇の列を見ながら西館前を通って会場に入るのだが、あまりの強風と寒さのため東館への最短ルートを通って会場入りした。 これだけの強風だと、搬入口シャッター付近のブースなどでは設営が出来ないのではないかとちょっと心配もした。 風でフィギュアが倒れたら大損害だし。 と思ってたら、今回は直接外へと繋がるシャッターは全て降りており、全てガレリアからの搬入という事になっていた。 シャッター付近のディーラーさんは助かったね。
そんなわけで、設営。 基本は前回と同じ形だけど、ちょっと今回バージョンアップ。 反射率の高い白布を下に敷く事でフィギュアの顔に当たる光を少しでも稼ごうという方針。 さらに、フィギュアの手前の空間を広く撮り、その床面を少し奥へ傾ける。 これによって真上から来る光がフィギュアの顔にたくさん当たり、顔が見えやすくなる。 これにより安いカメラでもピントや露出が合いやすくなる。 より綺麗な写真を撮って帰ってもらおうという私なりの配慮です。 あと、背面の写真の固定もやっと固定具無しで留められるようにした。
今回結局間に合わなかった新作、撫子さんだが。 一応目立つところに起きたかったんだけど、この台の上には4体置くのがしんどいなと言うことで、結局テーブル直置き。 完成の際には展示台拡張が必要かもね。
とかいろいろやったら開場時間になった。
会場偵察してないけどそれはいつも通り。
後で見れば良いさー。
で開場。 いつものように人が走っていく。 今回は島の短辺、つまりは会場の長い方向を貫く大通りに面しているから、目の前を人が走っていくのがよく見える。 接触事故みたいなのは起きたことがないけど、ブースの前を人が走ると風が起こって、展示に使ってる布がめくれ上がったりするから結構冷や冷やするんだよね。
そしてウチはどうせ開場直後に売れるような事はないから、実はこの時間帯が一番ヒマだったりする。 ブースに2人いても仕方ないのでHit君を使いに出させた。 ちょっと気になる商品があった。
コンデジでも撮っても綺麗。 今回の展示方法の効果が出てるでしょ。 |
かつての同士のいるTeam30の人達も見に来てくれた。 なんと、次回は参加出来ないかも知れないとか。 なんでも、毎回北海道から参加しているみずさんが、今回強風で飛行機が飛ばずに来れなかったんだそうな。 それで当日サンプル提出出来ず、ペナルティとなる可能性が高いとか。 いかなる理由があろうとも例外を認めない実行委員会。 今回同じ状況に追い込まれたディーラーは結構いると思うんだけど、もはやお役所仕事だね。 この調子だと、親が死んでも例外にはならないと考えた方が良さそう。 これからは誰が死んでもワンフェスには行かないと行けませんね。
唯一の販売品、中華さんは1時間に1体くらいのスローペースで売れていく。 そして今でも、セーラーさんの再販の問い合わせを何件かいただく。 ただ、その問い合わせも、出たら買うと言うことではないし、業者複製が可能と思われる、5000円以上でも買うかと言われたらそうじゃないかも知れないし、やはり採算は取れないのである。 複雑な心境ではあるが…。 ガレキという物はそう言うものだと思って下さい。
あとは、ブースに置いている「かわろう!」を見て、本を買ったことや、原型作りに挑戦していることを報告してくれる人が何人か。 以前のように本を持ってきてサインを頼まれることはなくなったけど、それでもまだまだ本を買ってくれている人が増えていっていることを実感させられた。 嬉しいことです。
で、記念に…と中華さんを買ってくれるんだけど、それだと本当は紅葉ちゃんの方が欲しかったのかな?とちょっと複雑な気持ちになってしまう。 ま、中華さんの方が良いフィギュアだと私は思っているし、このフィギュアからも実際パーツを手にとってもらえれば感じ取れることが多いと思うので、頑張って下さいね。
そして14時くらいから全く売れなくなる。
そして何故か16時台になるとまた売れ始める。
これはここ最近の傾向。
閉場間際に決断して買っていく人が多いのだ。
さて、Hit君に使いを出させて買ってきて貰ったのは、Eブロックのメディコムトイで限定発売されていた「きれいなジャイアン」。 まぁ、ネタとして買ったんだけどさ。 正直、こんなにデカいとは思ってなかったので、現物見てちょっと引いた(笑)。
「きれいなジャイアン」って言うのは。 ドラえもんの道具に「きこりの泉」ってヤツがあって、それは、そこに物を落とすと女神が出てきて「あなたが落としたのはこのきれいな○○ですか?」と言われるので「いいえ」と言うとその綺麗なのが貰える物なんだけど、その泉にジャイアンが誤って落ちてしまい、「きれいなジャイアン」が出てきたというエピソードに出てくるヤツ。 まぁ、知る人ぞ知るキャラクターなんだけどね。
分かる人いるかな?と思ってこれを机の上に置いておいたら。 通る人通る人みんなが「きれいなジャイアン!」と反応して行く。 ビックリするくらいみんな知ってた。 これは意外。 「写真撮って良いですか?」と、このジャイアンだけを撮っていく人多数!(苦笑)。 しまいには「これ下さい」とまで言う人も。 インパクトが強すぎるので「これはメディコムトイのブースで売ってるものです」と注意書きをせざるを得なかった。
そんな感じで今回のウチのブースで一番の存在感をアピールしていたジャイアンさんであった。
午後から他のブースを回った。 ネタの傾向としては、らきすた、初音ミク、グレンラガン、電脳コイル…ってとこかな。 好きなディーラーさんの作品とかはやっぱり良かったけど、今回会場で出会った物ってのはあんまり無いかなぁ。 WHFとかも最近よく見てるから、ワンフェスで発見することが難しくなってきたのかな。
気になるディーラー。 M-ARTSって1つの島を全部使ったブースで仏像とか木彫り製品とか売ってた。 展示されてたのは、興福寺の金剛力士像、興福寺の阿修羅、東大寺戒壇堂の四天王。 コールドキャスト完成品で、1体6万円くらい(私は妥当な値段だと思う)。
ここに展示してある仏像はどれも本物を直に見た物ばかりなので良く分かる。確かに本物そっくりだ。 興味津々で長い間眺めていたら、中の人から声をかけられた。 話を聞くと、どうやら今は千手観音を作っているのだそうな。 それも、本当に千本手があるヤツ(良くある千手観音は42本しかない)。 立像だって言ってたから、唐招提寺のヤツかな。 凄いね。 ゴマ粒みたいな大きさの手が911本必要ですが…。 よーやるわ。
けどねぇ。 確かに凄いけど、本当の意味で仏像を作っているという風には私には見えなかった。 これは、あくまで模型を作っているに過ぎない。 その対象が戦艦とか戦車ではなくて国宝仏だっていうだけに私には感じられたなぁ。 精密にコピーを作る技術に挑戦しているという感じに思えた。 仏像を見たときに感じる内面からのパワーというかそう言うのは残念ながら感じられない。
それよりも、原型師の愛というか萌えというか、そう言う物を感じるフィギュアの方が、私には魅力ある造形物に思える。
私が仏像を作るなら、スケールモデルではない仏像をつくりたいと思うなぁ。
というわけで定時になったので終了。 きれいなジャイアンを発送荷物に詰めるのに手間取って時間ロス(笑)。 ビッグサイトを後にした。
いつもの通りTeam30の打ち上げに参加。 今回は大井町でやるらしいのでりんかい線で移動。 昔は打ち上げは聖地秋葉原でってのが定番になっていたけど、最近はもうこだわりがないみたいね。 確かに、今回結局1回も秋葉原に行ってないしね。
打ち上げ会場は小さな中華料理屋さん。 ちょっと8人座るのには厳しくないかこのテーブル…。 私たちが着いたときにはすでに料理は注文し終わっていた状態。 しかもここは1品1品の量が多いために我々はみんなの食べきれなかった残飯のみでお腹いっぱいになった。 おかげで我々は出費無し。 良いんだか悪いんだか…。
あとはみんなと別れ、新幹線にて神戸へと帰った。 いつも通りグリーン車だけど…。 どうやら風邪を引いたらしく、大井町を出たあたりから寒気が止まらない。 家にたどり着くまでが本当にしんどかった。 そしてその後2日間熱で寝込むことに。
ワンフェス後、ダウンしてしまったというのは今回初めてだったなぁ。
健康に気を遣いましょう。
それが今回の教訓。