ベレーさん Full Scracth '05年12月17日
発売日決まるまで本のことは公表しちゃダメと言われていたので、制作中ほとんどベレーさんに関する情報をサイトには載せていませんでした。
原型製作の内容は本を読んで頂ければ分かりますが、企画発生から出版まで、どんな時間が流れたのか。
ここに記録しておきます。
- 2/28
- 秀和システムさんから「フィギュア関連の書籍を発刊したい。webページが参考になったので、書籍として書き起こしてもらえないでしょうか。」という内容のメールが届く。
- 3/3
- 執筆を承諾。
内容はファンドによるフルスクラッチの解説本。
絵師の方にキャラクタをお願いして、それをフィギュア化していくという内容となった。
絵師は私からの要望で、セーラーさんの時に協力頂いた
niniさん柚野さんに決定。
ちなみに、私のように素人が指名されて執筆する著者のことを「一本釣り著者」と言うらしいクマー!
フィギュア完成目標を8月に設定。
このため、夏のワンフェスの参加は諦めた。
- 3/21
- キャラクターを考え始める。
コンセプト「胸ふくらみかけ少女。ゴスロリだけどシンプルなロマンチック系でアキバ系が好きそうな子。」…曖昧だなぁ。
何案か生まれる。
- 4/25
- 秀和システムさんの方で企画が通った。
タイトルは私の案「女の子の作り方〜あなただけのオリジナルフィギュア造形〜」と提案したら、見事に却下されたらしい(笑)。
意外とシャレが通じないな…と思ったりした。
- 4/28
- キャラ決まってないけど、先にポーズを考え始める。
初心者対象と言うことで、難しいポーズを避けようという話になったけど、では難しいポーズとは何だろう。
色々考えた結果
- 手と身体の一部が接触している。手と手が触れている。
- 腕を上げている(肩が動く
- 座っている
だと思った。
これらを避けたポーズでありながら、たくさんのポーズの例に対応できるように、
- 片手は開いた手、もう片方は握った手
- 片腕は伸ばし、もう片方は曲げる
にしようと思った。
- 5/10
- キャラ決まる。キター。
でもポーズはまだ決まらず。
- 6/3
- ポーズ決定。
- 6/8
- 案がまとまる
- 6/11〜19
- 原型製作開始。
柚野さんに頭の形とか描いてもらいつつ。
裸の胴体まで完成。
撮影は自室。普段Webカメラで見えるところよりも右の所。
そこで撮影していた。
- 6/19
- 手が完成。
- 6/26
- 胴体分割してスカート、衣服を盛り付ける。
- 7/3
- クツ完成。
- 7/9
- 首を切断して髪の毛を作成。
本には書いてないけど、実は髪の毛は最初盛り付けしたけどなんか失敗して、もう1個作り直してたりする。
- 7/10
- 小物製作。帽子、リボンなどを作り始める。
実はリボンも失敗して作り直してたりする。
- 7/16〜24
- 会社が9連休。一気に原型が進む。
仕上げ段階に入る
キャラの名前を考え始める。
最初の案は「あやな」「楓」だった。
- 7/30〜
- ラッカーパテ塗りとペーパーがけ表面処理生活が始まる。
- 8/13〜19
- 盆休みで再び会社連休。
が、実家にも帰らずに作業集中。
サーフェイサーを吹いて最後の仕上げへ。
一応原型はほとんど出来ている状態になった。
- 8/20〜21
- ワンフェス。東京へ。編集さんに初めて直にあって話をした。場所はアキバ。
メイドカフェで打ち合わせしようと提案したらあっさり却下。
Linuxカフェのオープンテラスで話をすることに。
- 9/8〜10
- 本編の枠のデザイン案が5つほど送られてきた。あまりにも少女趣味なのは逆効果だと思い、模型っぽいデザインのを選んでみた。
- 9/16〜
- ここまで書いた文について、レイアウトの確認も含めてゲラが送られてきた。
赤ペンで修正し、送り返すという作業を随時やっていく。時間がないので毎日の会社の昼休み中にほとんど進めた。
- 9/24
- 仕上げ終了。
ワンフェス終わり、一旦テンションが下がってニンテンドーDSとか買って遊び始めて、ペースダウンしてた。
表面処理が完全になるのに、ワンフェスから1ヶ月かかってた。遅すぎ。
10/30のWHF神戸に発表&販売をする事とし、これまでに塗装までを終わらせる事に目標設定。
この日、日記に画像を初アップ。反応は結構良かった。
「ベレー帽の女の子、すごくかわいいです〜。」
の書き込みで商品名を「ベレーさん」と決める。
でもキャラ名はまだ未定。
- 9/25〜10/2
- 型取り、複製。
10月中旬に原稿あげてくれと依頼されたが、無理ぽ。
何とか月末まで待って貰うことに。
カラーがまだ決まっていなかったのでいろいろ案を出し合う。
実はいろんな案があった。
緑系と橙系が最後に残った。
- 10/4〜10/15
- 塗装、組み立て。
色は塗装開始する直前で、橙と決まる。
パンツは、柚野さんと相談して薄ピンクとした(笑)
完成!
柚野さんから表紙と中表紙の絵があがってきた。
さらにデザイナーさんから表紙のラフが届く。キター!大興奮!
- 10/23
- WHF神戸に向けて再び量産。
名前は「楓」になりそうだったが、少し変えて「紅葉」に。正式に「滝川紅葉」となった。
- 10/30
- WHF神戸で紅葉ちゃんのガレキ販売。反応は良し。
ヤフオクにも出るなど、まずまずの反応。
- 10/31
- 原稿締め切り。何とか書き上げる。
- 11/1〜28
- 主にイラスト関係の調整。柚野さんから送られてくるラフ画についてリテイクを申し入れたりそんな感じ。(ご苦労かけました)
- 11/20
- 本文中に使用しようとしていた市販フィギュアの写真、使用許可をメーカに申し入れるも完全拒否との事。この一件で、私の中でのいくつかのガレキ、おもちゃメーカーへの印象がかなり変わる。おかげで手持ちの画像で何とかする事に。中華さんとか…。
- 11/26
- ゲラTAKE2が到着。「11/28必着で返送よろしく」ってオイー!→修羅場
- 11/30
- イラストの合成とか完了。最終稿を確認。入稿へ。
- 12/3
- HP上でこの本のことを発表。かなりの反響を頂く。
- 12/17
- 書店に並ぶ。初回発行数は抑えめだったので、見つけにくい本だったようだ。
執筆しながら、それと極力手順通りに進めなければならないという制約が、かなりキツかったです。
とにかく限られた時間の中での活動だったので、大変でしたよ。
執筆も、本業の出張の移動中とかもやってましたし。
しかも、日記の方も休まず更新し続けましたから…死ぬよ。
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