さて、この三連休東京にいた私。
去年12月のWHFの前日、模型合宿ということで、コトブキヤのすばるを途中までみんなで作った。 その後、集まる機会は何度かあったが、モデラーズエイドだったり、寝不足だったりで完全放置状態だったのだ。 今回は殺気立ってないので、続きをやるのにいい機会ということで、完成させてしまうことにした。
このすばるは濡れた服が肌に張り付く感じの塗装をどうやって塗るかがテーマでもあるわけで...。 まずは秋葉原のコトブキヤに向かい、展示の作例をじっくり観察する。 12月の時も同じ事をしていて、このときは、まず下地を肌色に塗り、張り付いていると思われるところだけマスキングゾルを塗り、その上から白を塗るのだと思っていたのだが、今回良く見たらどうも違うような気がしてきた。 多分、ツヤありの白で服を塗り、エナメルの肌色で張り付いているところを塗っているのだと思う。 微妙な筆ムラが確認できるし。
というわけで、すでに服のパーツに肌色を吹き終わっているのだが、ドボン決定。 ラッカーシンナー(汎用品)の海に投入してシェイク。 一瞬でリセット。 素晴らしい(のか?)。
で、再び白サフを吹き、ベースホワイトで完全白にした。 エナメルのフラットフレッシュと白をパレットの上で調合、シンナーで薄くしてから、肌が張り付くと思うところにうっすらと色を塗って行く。 やりすぎたなと思ったらエナメルでふき取ればいいし、瞳塗りのように精密なものでもないので、結構気楽。
しかし、これには思いがけない落とし穴があることに気が付いた。 塗り終わった瞬間はいい感じに見えるのだが、何時間か立つと、全然違う状態になってしまっていたのだ。
原因は、おそらくエナメルの浸透力によるもの。 下地の白が完全なツヤ状態になっていなかったため、下地の粒子の間をエナメルがゆっくりと侵食して行くのだ。 塗った範囲がじわっと広がってしまうような感じ。 まぁ、それだけならいいのだが、それが乾くと、乾いた血痕のようなまだらな模様になってしまい、非常に汚い。 はみ出た部分をエナメルシンナーをしみこませた綿棒でふき取るも、そのシンナーによりまた浸透していく...。 ダメだコリャ。けどやり直す気力もないので、コレで終わり。
浸透を防ぐためには塗料を濃くすればよい。 シンナーではなく、白をたくさん含ませて色を薄くした肌色をを塗るのだ。 また、下地は出来るだけツルツルにする。 カーモデルのように、とまでは言わないが、それなりに丁寧な塗膜が必要であろう。
まぁ、そんな感じで、もう一度水濡れの表現をする機会があれば、この辺ふまえて再挑戦したいと思う。
さて、水濡れ以外の塗装だが、瞳はのぼるさんが担当してくれた。 きちんとグラデも入れて頂いて、なかなか綺麗。
袖や襟からのぞかせる別の着物みたいな所はラッカー筆塗り。
さらに、多少立体感を出すために、凹部にエナメルの青を流し込み。
これでも肌色同様浸透しまくっちゃった物だからこれまた汚い...。
ええい、本当に水に濡れて汚くなっていると言うことでっ!
組立は最近の市販キットだから楽々...のハズだったが、何故か左もみあげのパーツが合わず...。 ドライヤーで曲げて合わせた。 最初から曲がっていたのか?
まぁ、そんなわけで完成。 出来て良かった。 このまま放置かと半分思ってたし。 いつまでかかってもいいから、また、一緒に何か作りましょう。
でも、やっぱり水濡れ塗装が悔やまれる...。
次の日、もう1度コトブキヤに行って作例を見て、敗北感を感じる。
そうだね、白とグレーでまずはグラデを作っておき、さらに水濡れとして肌色を塗ってるのだ。
行き当たりばったりのやっつけ仕事では出来ません。
くー、個人的にもう1回トライしたいっ。