さて、ModelGraphix11月号ににワンフェスがリセットされてしまった事についていろいろ書かれていました。 私はコレについて反論する気はありません。 ここでは「らくがき塗料箱」がどういうディーラーだったかってことをメインに書いておく事にしましょう。
ModelGraphixの記事は長くて、読めば読むほどどこがポイントなのかよく分からなくなっていきますが、多分一番重要なのは「ヌルいGKディーラーはもっと自覚を持って上を目指さないと〜」という所でしょう。 なんかいろいろありますが、結局の所、我々GKディーラーに出来ることは良い物を作るって事しかないわけです。 私も毎回自分の出来る限りの力を使って上を目指しているつもりです。 まだ発展途上だけど。 よーし、これからも頑張っていこう! ということでいいんじゃないでしょうか!
でもね、ワンフェスは排除の理論がないから、気軽に参加できる。 だから実力の低い人たちも参加できちゃう。 よってヌルいGKディーラーが増えたんじゃないでしょうか? 一度も原型作ったこともない人が参加申請して、いきなりフルスクラッチして出来上がった物を展示するなんて事は普通に考えりゃ異常です。 処女作でいきなり圧倒的なものが作れる人なんて、一部の天才だけ。 普通の人は目も当てられない物しか完成できないし、下手すりゃ落としますよ。 最近増えたディーラーのほとんどはそういう初心者レベルの人たちなんじゃないでしょうか。
だけど、中にはベテランや天才はいるんじゃないですか? 昔と同じくらい。 だって、昔から参加している人ってなかなかやめないでしょ。 だから、昔と同じくらいアツいGKディーラーはいるはずですよ。 ただ、ワンフェスのすそ野が広くなりすぎちゃって、そういう凄い人たちが埋もれちゃってるだけなんじゃないかなぁ。 ワンフェスの平均レベルは下がったけど、一部のレベルは今も高いと思うんですけど、違うんでしょうか。
そう考えると、主催者はそういう初心者を「おまえらウザい」て言ってるようにも感じるなぁ。 懐は広いんじゃなかったんですか? なんかこの辺が私には矛盾を感じて引っかかってるんですが。 ヌルいってのは技術じゃなくて志のことかも知れないけど、各個人の志まで主催者がわかるんですかね?
実は私もフルスクラッチやったことないのに申請書書いた人間なんですわ。 ご存じ殺人コアラのアレ。 あのとき、ワンフェスへ参加するまでに至った経緯を知ってる人は少ないと思いますが、Hit君と冗談で「コアラでワンフェス参加したらおもしれーなー」みないな会話があって、その1時間後くらいに参加用紙取り寄せの封書を出したって感じでした。 つまりシャレの参加だったわけです。 完全にヌルいGKディーラーですわ。 でも、それがきっかけでフルスクラッチをすることになって、だんだん技術を身につけて、一応20分で完売が出来るくらいの実力になったわけです。 あのときの軽いノリがなかったら、今の私はないんですよ。 最初はヌルいかも知れない。 でも、いずれ凄い物を作る人がその中から出てきますよ。
ModelGraphixの記事では以下の用語が出てきます。 私もよく分からなかったのですが、多分こういう意味だととらえました。
さて、「らくがき塗料箱」はどれに該当するでしょうか。 版権物を落としたことはないので、少なくとも腐ってはいません。 凄い物を作れる実力はないのでコアじゃないかも。 でもガレージキットのスピリットは新米だけど持ってるつもり。 「ないから作る」「他人より凄い物を」という気持ちは最初から持ってましたよ。
私が作ってきた物は全部なかったから作ったものです。 私はときメモが好きです(特に2が)。 知名度もあって、それなりに素晴らしい作品です。 でも、ガレキ業界では全然注目されない。 注目されるのはアニメやエロゲーばかりで、こういう正統派ギャルゲーが全然注目されないじゃないですか。 めっちゃ悔しいです。 特に自分の作品よりも明らかに下手なのに、原作の話題性だけで雑誌掲載されているのを見たりするとね。
かつてはときメモ作品がワンフェスでブレイクした事もあったそうですね。 そして、コナミが版権おろさなかった事件があって、それからときメモが収束した感じらしいです。 特に、海洋堂がときメモシリーズを突然やめちゃった事が大きなショックになってる気がします。 でも、今はコナミはちゃんと版権おろしてくれるし、何の問題もないじゃないですか。 ていうか、版権とるのが難しくたって、その作品が好きなら版権申請するでしょ!?
ギャルゲーはゲームの1ジャンルとして確立しました。 その先駆けであるときメモは(魁メモリアルじゃないぞ)、確かにその役目を果たし、すでに過去の物です。 2が出てそれなりに話題を呼びましたが、みんなまるで他人事のよう。 「へぇ、2が出たんだ」ってくらいの認識しかない。 常に新しい物を求めるガレージキットや同人誌業界では、新しいのに古いものになっちゃってる。
「2なんて所詮前作の焼き直し」なんて思われちゃってるんでしょうか。 確かにメモラーの中には前作の方が良かったって言う人もいます(特に虹野ファン)。 でも、私は違う! 2の方が断然面白いと思います。 そして、もっといろんな人たちのときメモ2フィギュアを見たい! 私はメモ2フィギュアで萌えたいんじゃ〜。 だから自分がメモ2を盛り上げていこうと思うわけで、そのために自ら新作を作り続けているわけです。 確かに実力はまだまだだけど、それでも、ときメモ2をかたくなに作っているディーラーがいるって事を認識して欲しいです。
そういう意味では頂点目指しているつもりだし、野望も持っているつもり。 自分があの会場で一番ときメモ2を愛しているディーラーでありたいと思っているし、頂点に君臨できたらと思っています。 だから藤縄さんとか、WooDさんの作品を見ると、嬉しいけど負けられないって感情があります。 ワンフェスでときメモって言ったら「らくがき塗料箱」に行っとけ。 そういうディーラーになりたいです。 私はアツいですか? それともやっぱりヌルいんでしょうか。
さて、ディーラーやっててもう一つやりたいことがあります。 それは「造形の楽しみを多くの人に分かってもらおう」ってこと。 さっき書いたことはあくまで私個人の考え。 いっしょにディーラーやっている人たちにまでそれを押しつける気はありません。 私は親分じゃないんでね。 私がディーラーっていうか、HPでやりたいのは、いわゆる学校のクラブ活動みたいな感じの事。 それぞれ本業は別にあって、趣味で集まって模型(特にフルスクラッチ)作ってる。 で、半年に1度の大会があって、それに出場するために一生懸命造形する。 大会終われば打ち上げがあって、うまいビールが飲める(私は飲めんけど)。 そんな和気藹々な活動も楽しくて、みんなと一緒にやりたいなぁって思っています。 でも、活動がHPっていう事もあって、そのメンバー対象は全国規模。 何らかの限定がないとダメだから、とりあえずメモラーであることという条件をつけて、絞っているつもりです。
ヌルいね。 完全に。 でも悪い事じゃないでしょう? 造形を楽しむ仲間を作りたいってのはワンフェスにおいての負の財産じゃないはずでしょう? 白井さんの言う「1割の違っているディーラー」には残念ながらなれないけど、私はこれで正しいと思っています。 模型活動は孤独だもん。 見てくれている人がいる。 一緒にやってる人がいる。 そう思えないととてもやってられないんです。 「俺は孤独でもファンはいるんじゃ!」みないな、大庭詠美的考え方はヤです。
というわけで「らくがき塗料箱」はヌルいディーラーです。 でも自分はアツいつもり。 そして他のメンバーも出来ればアツくあって欲しいな。 でも、下手だけど造形が好きって人も、私は大好きです。