冬メッセ


私は帰ってきた

AM8:30 正面入口。すでに列は裏手に回っているのか、閑散としていた。
 今回は幕張メッセ近辺のホテルに泊まったので、移動は楽チン。 送迎バスで幕張メッセ直通だった。 昨日は極寒&強風だったが今日はいい天気。 皆さん心がけが良かったようですな。

 幕張メッセに来るのは5回目くらいかな。 でも冬に来たのは初めてか。 幕張メッセってビッグサイトのようなシンボル的な建築物が無いのでイマイチ「私は帰ってきた感」に乏しい。 でもワンフェス自体は10年以上前から参加しているから25回目くらいなんじゃないかな。 さらにその他のガレキイベントも含めた参加回数なら、実家に帰った回数よりも多いんじゃないだろうか。

 そんなわけで、イベント慣れし過ぎな我々。 余裕ぶっこいて出てきたので会場着いたのは8:30。 さらにコンビニに寄ってから入ったので、結局ディーラー入場ギリギリの9時前に会場入り。 搬入に車を使わないディーラーの入口には「徒歩ディーラー」と言う看板が掲げてあった。 なんとなくトホホなディーラーっぽい名称だなと思いながら一般入場の列を横目に会場内へ。

 自分のブースに着くと、すでにTeam30のたまさんとみずさん(かつてのらくがき塗料箱のメンバー)がウチのブース前で雑談してた。 車移動なので、ディズニーランド渋滞を避けるために早めに会場入りしたからヒマなんだとか。 それでも、本人がいないらくがき塗料箱ブースの前にいてくれたというのは、なんだか嬉しい。 3人で戦い始めたのはもう10年も前の事だ。 懐かしいなぁ。

 今回はDブロックなんだけど、ディーラー受付も荷物受け取りも全部Dにあるので準備は楽々。 先に送ってあった荷物は、今回は通路ではなくてちゃんと会場内にあった。 受け取りも控えと確認してから行うようになっており、前回よりも安全になった。

 そして持ってきている機材も人員もいつもと同じなので何も言わなくても設営完了。 スムーズすぎて逆に詰まらん。 そういえば、ディーラー受付時にもらう封筒の中にいつもゴミ袋が2枚入っているけど、今回はただの半透明の袋だった。 前回は会場が千葉県なのになぜか東京都のゴミ袋で不思議に思ったっけ。

 開場の10時が近づくといつも通りのアナウンスが流れる。

「まもなく、開場の10時となりました。ディーラーの皆さんは〜」
 このアナウンス、毎回思ってたが「まもなく」の後に過去形が来るのはどうもおかしい。 この時点では10時になってないしな。 どうでもいいけども。

 この後、主催の宮脇専務の挨拶があったが、なんか音がこもっている上に滑舌が悪くて何言ってるのか良く分からんかった。 後で聞いたら、開場から10分間は自分のブースから出るなと言う事だったらしい。 私がこんなんだったくらいだから、よく聞き取れなかった人は他にもいたに違いない。


ルールって何だ

 今回は特にカウントダウンとかは無くていきなり開場。 うむ、予想通りみんな走りまわっとる。 ヒマなのでガイドブックの宮脇専務の冒頭挨拶を読んでみた。 要約するとこんな感じ。

エスカレーターの事故からの復帰したばかり。 今度イベント中に事故でも起こったら、ワンフェス自体無くなる。 今後は安全最優先でイベントを運営する。 だから、絶対に走るな。 今回は、苦汁の選択で開場10分間はディーラーは自分のブースから出ないというルールを設定した。 本来ルールで人を縛ることはやりたくないが、分かってほしい。 このような実力行使に出ることはワンフェスリセット宣言と同じくらい大きな意味を持つと考えている。
 残念ながら全く効果なし。 実力行使って言うなら警備員の数を増やして徹底的に走ったやつを取り締まるくらいのことをしないとダメだろうね。

 どうもやってることが空回りというか。 そもそもあのエスカレータ事故は入場者のマナーの悪さや、運営側の落ち度が原因で起こった類のものではないというのがワンフェス側の主張だったはず。 事故防止のため開場直後のダッシュをやめろと言う訴えは正しいけど、それとあのエスカレータ事故とは性質が根本的に違うと思う。 開場後10分間ブースを出ないってルールも何の意味があるのか分からない。 仮に徹底出来たとしても、10分後から一斉にディーラーが走り回る事になるわけだから結局同じ事だと思う。 それどころか、一般入場者がある程度入った後に走り出すわけだから、より危険度が増すような気がする。 そんな事より、WHFのように開場前にディーラーがブースを離れる事を制限しない事にした方がいいんじゃないだろうか。 それなら誰も走らない。 開場前からブース前に行列が出来る事には問題があると思うけど、それよりも安全を優先すると言う事であれば、私は納得できるけどね。

 まぁそんな事を思いながら自分ブースで時間を過ごす。 ヒマなので製作途中の原型をいじり始めた。 これは結構意味があって、イベント会場で自分の原型を見ると、今まで気づかなかった点に気づいたりする事が多々ある。 さらにこの空間にいると、制作意欲が沸いてくるので、いじらずにはいられなくなるのだ。

 開場ダッシュが一段落すると、しばらくは人もまばらで、結構静か…になってきたと思ったら、なんかどこからともなく叫び声が。 Dブロックの端に特設ステージが出来ていて、そこでコスプレカラオケ大会が行われているのだ。 なんとも安い企画だことで。 ここは梅田のまんだらけか。 ただでさえ素人のヘタクソな歌なのに、女性ボーカルの曲を男性が歌うもんだから、無理な裏声はほとんど奇声にしか聞こえない。 このやっすい企画はワンフェス中ずっと続く事になり、C,Dブロックは終始奇声に包まれる事になる。

 11時くらいからお知り合いの方が訪れてくれたり、お土産をもらったりしていた。 皆様、毎度ありがとうございます。 家庭のある現在は、以前よりも食べ物系のお土産はとても嬉しいです。

 会場を無目的に回っていたHit君が帰ってきた。 なんか見つけて買ってきたようだ。 あらあらこまった堂のコゼット。 「レ・ミゼラブル」のヒロインらしいが、世界名作劇場のアレではなくて、原作の挿絵を基に立体化したものらしい。 リアル系だが、人形っぽさもあり、なかなか良い。 Hit君も、もはやアニメ調のフィギュアでは物足らなくなってきているという事か。

 で、道具もあるので早速仮組みの図↓。



配置の妙

 午後から撮影へ。 今回はD→Aブロックのルートで回っていく。 自分がDブロックだからね。 ブースの配置は、おおよそ南側がガレキディーラー、北側が中古トイディーラーになっているようだった。 ビッグサイトの時はAブロックがガレキ専門で、そこからアルファベットが進むにつれて中古トイになっていく配置だったが、幕張になってからそれが変わった。 長方形の会場の短辺と平行にガレキと中古トイを割るのではなく、長辺と平行に割るようになった。 何の意図があってこのようにしたのだろうか。 まぁ別に大きな問題ではないと思うけど、境界線は分かりにくくなったわな。

 よほど時間に余裕が無い限り、あの広い会場をくまなく見て回る人はいないだろう。 ガレキにしか興味の無い人は、中古トイのブースしかない島へは近づかない。 その状況でかわいそうなのは中古トイとの境界線あたりにいるガレキディーラーさんで、本来見てもらいたい人たちにブース前まで来てもらえない確率が高くなる。 だからこそ、自分のブース配置というのは毎回気になるわけ。 中古トイとディーラーを長辺と平行に分けるということは、その境界線に位置するディーラーが増える事になるわけで、不遇のガレキディーラーが増える結果になったんじゃないのかなぁ。

 さて、Aブロックには前回から作られた成人向けゾーン。 仕組みは前回と同じで、入口に警備員が立っていて、免許証等を見せてから中に入る。 こちらは前回よりもディーラー数が減ったようだ。 成人指定かどうかはディーラー側の自己判断によるものだと思うけど、前回は初めての試みでよく分からないので微妙なヤツでも成人向けゾーンに入ってたんだろうな。 今回からは明確なエロだけがここに入ったって感じに思えた。

 成人スペース内で、昨年お亡くなりになられた裸族さんの作品展をやっていた。 作品展示だけでなくて、亡くなったその日のままの部屋を展示したり、天国へのメッセージを募集したりと、なにやら偉人記念館的な内容。 私自身は、裸族さんってのは魔改造で有名な人ってくらいの知識しかないのだけど、死してもなお愛され、こんな企画をやってくれる人たちがいて、それでこんなにも人だかりができるわけだから、凄い人望があったんだなと思った。 とはいえ、追悼展示なのに展示してあるのはエロフィギュアで、企画そのものが成人向けゾーンというこのギャップはどう埋めればいいんだ。

 天国へのメッセージには「天国へお土産持って行くよ」的な書き込みをしている人がいたけど、仏教的に言わせてもらうとそれは出来ない。 いくら物欲を満たすために物を手に入れても、天国へ物は持ち込めないのだ。 そして故人の所有物はいずれ処分され、無に還る。 我々もいつかは死ぬわけだが、それは自分の持ちうる物質全てを失う事を意味する。 この物欲祭りとも言うべきこのイベントでそれを言っては実もフタも無いが、我々が最後にたどり着く物とはなんだ…?みたいな事を少し思った。

 さて、仏教と言えば、最近少しずつ目にする機会が増えた仏像ディーラー。 もちろん信仰の対象として仏像を作っているわけではなく、美術的観点から仏像に魅了された人たちの展示だ。 今現在は密教系の天部の仏像が多く、より戦闘的な仏像しか見当たらないけど、そのうち如来系で勝負してくる人が出てきたら、半端なく仏教空間になって面白いかも知れない。

←これは興福寺の八部衆。 昨年東京で興福寺展が行われた時に本物が展示されたから、そこからインスパイアされたのではないだろうか。 でも確かこの中の1体、五部浄は、本物は胸と顔しか現存しておらず、手足は分からなかったはずだが。 その辺は想像で作っちゃったあたりはなんとなく、無いなら作るっていうモデラー魂を感じる。 パーフェクトジオングを作るような。 ちなみに本物はコレ→

 ガレキ関係のブースの前を素通りして一通り歩くだけでも2時間かかった。 1つ1つをじっくり見えていたらその倍はかかるだろうね。 そういえば、今回は壁を背にするブースが無かったように思ったんだけど、後でガイドブック見てみたら南側の柱の横に1つずつブースがあったんだね。 全く気づかなかった。 会場が十分広かったからかな。 展示面積はビッグサイト東6ホール全てを使ったのと同じくらいだろうけど、これまで以上に広く感じたなぁ。

 その後は自分のブースで時間をすごした。 Dブロックのカラオケ大会はいつの間にかスタッフが歌い始めていた。 打ち上げをここですんな。


帰り道いろいろ

 17時になりワンフェス終了→片付け開始。 しばらくすると、室内照明が少し暗くなった。 同時に警備員が「一般入場者は退場してください」と大声で叫び始めた。 この状況で帰らない人いるんですかね。 なんだか、我々ディーラーまでさっさと帰れと言われているような気がした。

 今回は佐川急便の発送所が近かったので早く終わらすことができた。 17:30には会場を後にした。 前回よりも30分早い。

 さて、帰り道である。 以前はこれから秋葉とかに行って打ち上げとかもやっていたわけだが、ここからだと東京につくまででも結構時間がかかるわけで、当日帰宅を考えるなら寄り道している時間が無い。 まっすぐ帰っても家に着くのは23時を回る。

 ところで、東京方面からのアクセスが悪いと言われている幕張メッセ。 新幹線を経由してここに来ている人は多いと思うけど、微妙なのがその運賃。 買い方によって運賃が変わるので、なんとなくここに書いておく。

大阪に帰る場合を考えると、

 そして海浜幕張から東京都内に入るまでの運賃は290円である。 と言う事は、先に東京都内〜大阪市内の乗車券を買っておいて、海浜幕張駅で290円の乗車券を購入して、それで入場。 東京駅の新幹線乗り換え改札で、特急券・東京都内〜大阪市内の乗車券・海浜幕張から290円の乗車券の3枚を投入して新幹線の改札を通れば、海浜幕張から大阪まで乗車券を買うよりも230円安い。

でも名古屋の場合だと、

となるから、海浜幕張から直の乗車券を買った方が安くなる。

 ワンフェスに行く場合、前日は東京で遊んで、翌日は幕張から帰るというパターンになる人が多いと思うけど、出発の時に東京までの往復切符を買うか、帰りに海浜幕張で乗車券を買うか、どっちが特になるかは目的地によって違う。 多分、遠くになればなるほど東京までの往復を買った方が得になるはず。 片道601km以上だったら往復割引が利くので、さらにお得になるしね。 新幹線利用の方は一度計算してみてくださいね。

 あと、海浜幕張からJRで東京へ行くには京葉線で一気に行くルートと、総武本線経由で、海浜幕張→南船橋→西船橋→錦糸町→東京というルートの2つがある。 どちらが早いかは、そのときによって違うみたいなので、よほど鉄な人で無い限り携帯の乗換案内とか使わないと良く分からないと思う。 京葉線の方が簡単で早そうに思える事が多いけど、京葉線のホームから東京駅のコンコースに着くまでは5分以上歩く必要があると言う事を考慮すると京葉線は結構時間がかかったりする。

 これから少しずつ、幕張メッセへの交通手段を開拓して行こう。


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