常にとどまっていない


結果発表

 今回の結果 (売上数/持込数)

撫子さん 1/9
中華さん 1/4

 それぞれ1体。 前回のワンフェスと同じ結果。 今後もとりあえず売っておけば1つくらいは売れるかな。

秋葉原から来た妖精
 ところで、最初にブースに着いたときに机の上に乗っていたチラシの中に、モールドコートPRO-3300って商品の広告があった。 シリコン型の表面再生剤らしい。 広告マンガと団扇までついた気合の入った物だったが、そこに出てきた手流しキットの妖精コートちゃんによると、「放置していた古い型や、注型の限界だと思っていた型でも再生できるのよ!」との事。 本当かなぁ。 ホール7の企業ブロックの方で販売されていたらしく、ちょっと興味あったんだけど、途中ですっかり忘れてしまっていた。

 中華さんの型なんか、100体抜いたけどまだ壊れていないんだよね。 けど、すでに表面が硬くなってしまってもう使えないなぁと思っていた所なんだが。 これさえ塗ればさらに量産可能ですか?


最近の若いモンは

今回WSCの1つ。これが最後に売れ残ってたみたいだけど、私はこれが一番気になった。なんとなく顔と体のバランスが悪い気がするが、それがまた作家の個性を表しているような気がする。
 さて、最近はワンフェスに来てもガレキを買って帰る事は稀になった。 フルスクラッチ以外に興味が無くなったからだ。 けど、持って帰って参考にしたい物があれば買って帰りたいと思う。 最近はそういう作品に出会えることが少なくなったとは思うけど。

 今回、ワンフェスに来るのが2回目という方と話す機会があった。 ワンフェスの文化にそれほど詳しくない人に、この世界の説明をしているうちに、最近のワンフェスって昔と違うんじゃないかと気づかされた。

 おもちゃ屋で安価に完成品フィギュアが買える時代に突入した時、ガレージキットの存在意義を誰もが危ぶんだと思う。 フィギュアの裾野は広がったものの、ガレージキットを求める人は減るんじゃなかろうかと。 ところが、ワンフェスは拡大を続けている。 来場者の層は広がり、女性や子連れの人までいる。 最近ワンフェスに来始めた人達は、10年前私がワンフェスに参加し始めた頃と同じ気持ちで参加しているのだろうか。 多分同じではないと思う。 世代が違えば価値観も異なるはず。 ガレージキットに求める物も同じではないはずだと思う。

 ワンフェスガイドブックの裏表紙、ワンダーショーケース(WSC)の広告を見ると、「頂きを目指す気持ち」なんて事が書いてある訳だが。 果たしてWSCに選ばれた人たちは頂を目指した人たちなんだろうか? ワンフェスディーラーのほとんどは、単に自分の作りたいものを作っているだけだと思うなぁ。 ワンフェスだけじゃなくて、世の中のアーティストはみんなそうじゃないかな。

 WSCの企画その物は良いと思う。 高いレベルの作品を見て、何か感じたりするのは重要な事だからね。 けど、そこに書いてあるコメントやコピーはなんだかずれているような気がする。 何となく、若い世代と価値観が合わない上司の空回りみたいな。

頂と言うより、地平線が見える。
 20年前のワンフェスに参加していたディーラーの精神と、今のディーラーの精神は違うだろうね。 小学生の頃から彩色済フィギュアやマスターグレードガンダムがあった人たちは、フルスクラッチの動機は「無いから作る」という、かつてガレージキットにあった共通精神はないはず。 純粋に作るのが楽しいから作ってるんだと思う。 それぞれ、向いている方向が違うのに、頂点目指せ!みたいな事を言われても、なんだかなぁって感じである。

 心配しなくても大丈夫。 新しい世代から新しい良い物がきちんと出てきますよ。 それが生まれてくるのを楽しみに待っていましょう。 私自身も月日と共に作りたいものも代わってきています。 ワンフェスにおける精神も日々変わっていくのですよ。


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