Wonder Festival in Spring Wind


参加12回目を迎えました

今回は2体。しかも小さめでこぢんまりと

 前日はなんだかよく分からないウチに寝てしまっていたのだが、やっぱりいつ起きたのかも良く覚えていない。 なんか何回か目覚ましが鳴った気がするが、何時の事だっただろうか。 というわけで、ばたばたとみんな起き始め、出発したのが7時前くらい。 遅刻決定。...ま、遅刻しなかった事の方が少ないけど。

 途中でよしざわさんを拾って7人になる。 イベント準備品+定員ギリギリの車内はかなり厳しい。 このまま事故ったりしたら、助かる見込みは0%かもな。

 そんな感じでビッグサイト到着。 いやー遅れちゃって。 はっはっはー分かってましたよと言わんばかりの笑顔で迎えてくれたたまさん。 顔が引きつってますよ。

 ここからは「らくがき塗料箱」と「Team30」の2つのディーラーとなり、別行動となる。 我々「らくがき塗料箱」のメンバーは、たまさんとHitくんと私。 たまさんは「らくがき塗料箱」の原型師メンバーとしては最も古株。 もう1人のHitくんは私が初めてディーラー参加をした時に一緒に作品を製作をした、大学の後輩である。 このメンバー、ちょっと懐かしい。

 今回のワンフェスは西館。 そしてブースはCブロック。 今までAとBにしかなったことがなかったため、ちょっと新鮮かも。 今回の場所はディーラー受付が近くて書類手続きが楽に済ます事が出来た。 帰りも楽出来そう。 さらにトイレがすぐそばだったため、行きたくなったらすぐ行ける。 特に朝のこの時間、普段起きてない時間に起きるとお腹が...。 そんな問題もナッシング。

 というわけで、たんたんと準備が進む。 たんたんと...というが、この時を無事迎えられた事をかみしめながら...だ。 正式発表の時刻はまだ先なのだが、準備の段階で作品をブースに飾れば、近所のディーラーや、開場前に偵察をしに来た他ディーラーが見ていく。 もちろん、同じブース内のメンバーにも。 自分以外の人間が、直接自分の作品を網膜に写す初めての瞬間なのだ。 これから始まるのに、何かが終わったような安心感。 これは多分、実際に経験した人間にしかわからない。 なかなか気持ちのいいものだ。

 さて、我々も交代で偵察に出て行く。 特に買う物をチェックするわけではないが、この時間帯が一番人が少なく動きやすいって事もあり、大体会場全体でどんな物が展示してあるのかを把握してしまう。 Aブロックにスケールモデル系が固まっていて、フィギュアのガレキ系はB、Cブロックが中心。 そしてDブロックが中古販売系。 今回はそんな感じだった。

 特に買いたい物や、も見つからなかったので(というか探す気がなかった)、素直に帰ってきた。

…今回前置き長いな。

開場〜完売

「みなさんお待たせしました!これよりワンダーフェスティバルを開催いたします!」

 みな、走る。

「…ので、カウントダウンを…」

 みな、こける。

 まぁ、そんな笑いが起こるくらいで、今回あまり殺伐とはしなかったな。 ほとんど定刻通りに開始したし。

 さて、ウチは開始直後買いに走り込んでくる客がいるわけもないので、ぼんやり天井でも見ている感じ。 人いないねぇ...。 ていうか目の前の島なんて、ほとんど全員出払っちゃって人いねーじゃん。 寒ぅ...。

お隣さん。尻+バナナ のコラボ
 とか言っているウチにお隣のブースが結構凄いもん売ってるみたいで、ちょっとした行列が出来た。 ウチのブースの前に人垣で来てしまいましたー。 なんか隣から「バナナください」とか「跳び箱ください」とか微妙な単語が聞こえてくるのだがこっちから良く見えないふうに仕切ってある。 気になるなぁ。

 10時20分。 セーラーさん1つ目が出た。 10時代で初発が出るとは幸先がいい。 今までの経験上、10時半までに初発が出ない物は伸び悩むという法則があるのだが、これならいけるかモナー。

 灯里も34分で出た。 たまさん曰く目標3体らしいが、こっちも頑張れ。 他にも灯里だしてるディーラーさんもいるから厳しいかもしれんが。

 ちなみにこの2体。COMIC BLADEつながり。 キャラデザの人は2人ともBLADEで連載中です。

 というわけで、12時12分、セーラーさん完売。 8個販売予定だったけど、8個目が売れた時、欲しそうに眺めている人がいたので予備品であった9個目を売ってしまった。 気分次第で売っちまうことができるのも、当日版権という足かせがないからできること。 楽しいね。 おかげで在庫余らず。 嬉しかったので、作者さんに完売報告のメールを打つ。 即座に返事が来た。 嬉しさ倍増ですな。

 完売後も人は増えつづける。 目の前の通路は人でいっぱい。 そしてセーラーさんを見ていく人は、みな顔を近づけて目を皿のようにしていく。 やっぱりフリルの造形が相当気になるらしい。 どうやって作ったのかという質問も受けた。 素直に答えたが、イマイチ納得していない様子。 実際そうで、造形の細かさというのは、コツがあるわけでも何でもなく、どこまで作ろうと思ったか。 それだけなのだ。 細かさというのは自分の中でのレベルをどこまで引き上げるのかという意識そのものだと思うし、可愛らしさとか、萌とかそう言うのは、作り手のセンスだ。 ほとんどの造形物は結構基本的な工作技術のみで出来上がっている。 そう思う。

 あと、フリルの立体感は塗装による演出が大きい所があり、単色で塗り分けると、結構のっぺりした感じになる。 その辺の技術も読みとってもらえたかな?

 まぁ、何にしろ、見るべき所があるというのは、いい事だ。


リセットちゃんって一体…

 自分の作品の完売も見届けたし、会場を回る事にする。 とりあえず、ワンダーショウケースのプレネールが欲しかったので売り場に行ってみたが、すんごい行列になってた。 たった2000円の割引のためにこの長い行列に並ぶ気はしないので、今日買うのはやめる事にする。 (…「たった2000円」て)

 で、そのワンダーショウケースよりも凄い列なのがリセヴィネ。 リセヴィネは今人気のリカヴィネを、ワンフェスのイメージキャラの1人であるリセットちゃんに置き換えた食玩(単なるトレーディングフィギュアだっけ?)であるが、そもそもそのリカヴィネ自体妙な存在で、その元ネタであるリカちゃんのアニメは、ほとんど人気のない番組だったと記憶している。 それが大嶋優木の造形によりものすごい人気となり、リカちゃんではなく、リセヴィネの同人誌が出てしまうという、そのシュールというか皮肉な現状には何とも笑ってしまう。

 で、今回のリセットちゃんというのは、2000年のワンフェスリセット宣言から1年経ってから再開した、ワンフェスリスタート2001の時に、ワンフェスのイメージキャラクターであるワンダちゃんの相方として生まれた、もう1人のワンフェスイメージキャラ...のハズだった。 ワンフェスリセット宣言はいろいろな波紋を呼び、いろいろな議論が交わされた出来事であったが、そんな事も「リセットちゃん」という擬人にしてしまうあたりは、ヲタク文化を象徴するかのような皮肉っぽさがあると私は思った。

 あれから数年が経ち、リカヴィネとリセットちゃんが合体。 リセヴィネを求める客層は、ほとんどリカヴィネから入ってきた輩であろう。 あの盛況ぶりを見て「ワンフェスリセット宣言って何だったんだろう」って思ったのは私だけかな? 本来のターゲットと違う客層の事を「大きいお友達」と呼ぶが、リセットちゃんの誕生経緯から考えれば、リセヴィネを買い求める客層は、子供番組に群がる大きいお友達と同じ関係だと思う。

 けど、キャラクターであろうと、フィギュアであろうと、その軸になっているのは「ビジネス」である。 ニーズある所にビジネスあり。 儲ける所はしっかり儲ける、大阪商人海洋堂。 あのリセヴィネに出来た行列は、「リセット宣言とかで『ワンフェスが目指す方向性』みたいな偉そうな事言いましたが、食玩で大儲けできたんで、もうどうでもイイっす。」って言ってるようで、何とも複雑な笑いを感じてしまった。 結局重要なのはゼニなんですな。


午後

ヤンキー座り

 1時になったので毎回恒例の昼集合。 実は今回、あまりやる気がなかったので、やるってみんなに呼びかけていなかった。 けどまぁみんな集まってくれた。 ていうか、来る人は呼ばなくても集まってくれるしね。

 しかし今回は会場が狭めなこともあってか、集合写真撮れるような場所も見あたらず、結局会場の外にまで出てしまった。 初めての屋外撮影。 …にしても、冬のイベントのハズなのに異常に暖かい。 私も今回は春の服装で来たのだが、それでも暑いと感じたくらいだ。 なんかいつもの冬フェスと違うイベントにいるような、そんな感覚もしたくらい。

 アイテム的には アラシ とか しーぽん とか おねツイ が多かったな。 うまいのが多かったが、今回は「新しい」とか「自分の造形に取り入れたい」と思うモノが見つけられなかったのが残念。 やっぱり、常に新しい可能性を見いだせていないと、それを続ける意味がなくなるというか。

 ワンフェスで作品の方向性は大きく分けると

  1. メジャーキャラを上手に作る
  2. マイナーキャラでウケを狙う
  3. 作風で人と違う事をやる

「塗装」というのも個性

のタイプがあると思う。 1.はほとんどのディーラーが当てはまる。 2.は初心者さんが、他ディーラーとの差別化のために執る手段でもあったりする。 3.ってのは多分ワンフェスティーラーの最終形態であり、造形する人間の「らしさ」を前面に出そうとしている人たちの事を言う。 これはオリジナルのキャラを作る事とは違う。 キャラがオリジナルなんじゃなくて、作り方にオリジナリティがある人たちの事だ。 ワンダーショーケースもこの3.の人たちをピックアップしているのは容易に理解出来る。

 …ま、いいや。 自分は3.の作品を見たいし、3.の存在になりたい。

 そんなわけで、あまり作品を写真に納めることもなく、自分のブースに戻って店番をする。 なんか最近の傾向として女性客が多いな。 フィギュアがより一般文化になっている証拠かな。

 ちなみに今回ウチで展示している2体はどちらも女性作家さんによるキャラクターでしてね。 感性っていう面では、より中世的な魅力を引き出せたかも知れないかな。 ところで、私がいないウチにセーラーさんの再販希望者が現れたらしい。 ま、気が向いたらね。

 さらに、観鈴の再販希望者が現れた。 これにはちとビックリ。 どうやらHPで見て欲しくなったのだとか。 過去4つしか売れなかったあの作品も、長く展示していればそれを理解してくれる方もいるんだな。 そう思うと、限られた時間と場所でしかそれを示せないワンフェスというのは、造形の可能性を狭めているのかも知れない。

 と言う感じで4時を回ったので、そろそろ後かたづけを開始する。 サンプル提出所が近いので手間いらず。 今回宅配便も利用しないので、さらに楽々。 「Team30」のメンバーへ外で待っていると連絡して、開場を後にした。


打ち上がり

 打ち上げは有明で。 単なる飲み会なら、別に秋葉原でなくてもいーじゃんと前から思っていたが、本当にそうだ。 参加メンバーは、今回ディーラー入場した8人そのまま。 結局境遇が同じモノは意識も近くなる。 そう言う事かな。

 それなりに盛り上がったような記憶があるが、今回私は途中で意識が飛んでまして...。 今までどんなに疲れていても最後まで締めてたんだが、今回はどうした事だ。 お酒が美味しかったという事にしておくか。

 開始が早かったので終了も早い。 新幹線までまだ時間があるということで、秋葉原へ。 結局ここか。 ていうかここしか遊び場所知らないんだから仕方ないか。 東京駅からのアクセスを考えたら、やっぱりこっちで飲んだ方がいいのかも。

 メイド喫茶行こうと思ったけど、こんな時間でも並んでいて入れず。 同人誌ちょこっと見て帰る事にする。 帰りはのぞみグリーン車。 またもやHit君と「庶民とは違うぜ」を連発。 おまえらいつまで経っても感覚が貧乏人じゃのォ...。


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