徹夜作業の果て


それは1本の電話から

 ワンフェス2日前。 金曜日の晩のこと。 電話が一本入った。 しかも仕事中。

「ごめん俺ワンフェスに行かれへんわ。ていうかまだキットできてへんし。でも完成はさせるよ。」

 今回出展の白雪美帆改修バージョンを塗る暇がないということで、実はKENCHANさんに塗装をお願いしていたのだ。 いわゆる助っ人というやつである。 とはいえ、いつまでたっても出来たという報告はないし、もしかしてコイツ、ネットゲームばっかりやっててまだキットに手ぇつけてねぇんじゃねぇの?とか思っていたらほぼ的中らしい。 しかも一部パーツをなくしたというオマケ付きである。 あえて突っ込まなかったが。 それでも当日までに何とかしてくれるはずと安心できていたのは、これまでの実績があるから。 それに無償でお願いしている件だけに、文句を言う権利はない。

 とにかく、京都駅で渡したいから、乗る新幹線を教えてくれとのこと。 ホームで受け渡しか。 ある意味ドラマチックで面白そうなのでニヤリ。 失敗したらしたでそれもまた思い出。 よし分かった。

 とりあえず、仕事を終わらすと、私の方もパーツの塗装を始める。 KENCHANさんがなくしたパーツを補完するためだ。 パーツは小さい物ばかりなので、塗装は簡単。 ただ、髪先パーツに関しては、KENCHANさんの色に合わす事ができないので適当である。

 塗装が終わったら荷物を整える。 意外と手間取って、その後寝たのは午前4時頃だった。


ミッションコンプリート

 目が覚めて翌日。 とりあえず1週間分の洗濯を終わらせると、いよいよ出発。 新神戸へむかう。 今回も700系を選んで乗った。 広島、岡山から出る700系ひかりはかならずB編成だと思ったらC編成がやってきてちょっとガッカリとかいう鉄な感想を抱きつつ、京都へと電車は走る。

 ATCが70km/h指示を受信したところで席を立つ。 いよいよ京都駅だ。 駅に到着。 KENCHANさんは予定通りそこにいた。 ホームでブツを受け取り礼を言うと、そそくさと車内へ戻る。 無事ミッションコンプリートである。 まぁ、こうして文章にしてみるとなんてことないけど、KENCHANさん側は昨日からここまでは凄い事になっていたのではないかと思うとちょっと楽しかったりするんだな。

 さて、さすがに車内でフィギュアを出すわけにはいかないかなと思ったが、隣に座ったオヤジが眠り始めたので、フィギュアを出して鑑賞。 私自身も、この目を開いた美帆は初めて見るわけで、自分が考えた通りの物になっているかはこの時初めて分かるわけである。

 なかなかいい感じ。 色合いはイベント向けの高彩度仕様。 おかげでこっちで用意したパーツとはアンマッチだ。 ま、大したことはないけど。

 ミッションは無事終了したので、あとはガイドブックをチェックしていく。 チェックと言っても、ガイドブックから得られる情報など作品の出来に関係ない物ばかりなので、結局気になる版権物、つまりは自分と同じ原作物を作っているところを地図にマークしておくだけ。 やっぱりそういうところだけは気になるからね。

 やっぱりガレキイベントは版権物から検索するのが基本な訳で、JAFCONみたいに版権リストが載っていればなぁ、と毎回思う。 そんなに難しい話じゃないと思うんだけど。 そうでなくても、HPとかで電子データとして提供してくれれば、いろいろ出来て楽しいのにね。 そうなったらみんなノートパソコンやPDAを抱えて会場を走り回るんだろうか。 なんて事を考えながら、眠ってしまった。


再びミッション開始

 東京には3時半に到着。 4時に秋葉原に集合をかけていたので、少し早めに着いた。 今回集まったのは4人。 アルピーヌさん、みずさん、はぁ〜さん、それと私である。

 とりあえず、メイド喫茶突入。 お互い近況報告なんてしあって、和気藹々と時間を過ごした。 そしてここにいる4人は、全員が数日前まで複製をやりまくってた人間であるため、どうしても話題はその数日前の地獄の話だったりする。 その後同人誌屋へ行って、ゲーセンに行って、怒羅拳さんが合流して、アルピーヌさんの家に着いた。

 さて、アルピーヌさんは、完成品が1つまだ未塗装ということで、塗装に入って貰った。 私はKENCHANさんから受け取った美帆の組み立て作業が残っているので、それの作業に入った。 あとの人間はDVDの鑑賞とか。 ところで、今回のぼるさんが来ていない。 実は完成品が出来ていないので遅れますとのこと。 でも結局出来そうにないのでこっちに来て組み立てると言うことだ。

 そして美帆が完成した頃にのぼるさんから電話連絡があって、最寄り駅まで来ているとのこと。 全員でお迎えに行く。 そしてアルピーヌさんの家に戻るとのぼるさんの小星の塗装を手伝うことにした。 全員で手伝えばあっという間に...とは行かない。 エアブラシは1つしかないため、塗装は複数人で出来ないからだ。 それに、自分のキットなのだから、やはり自分で塗装はしたいハズと私は思っていた。 というわけで、基本的にマスキングはみんなでして、塗装はのぼるさん自らという構成で進んでいった。

 とは言っても、マスキングにそんな時間もかかるわけではないので大半はDVD見てたんだけど。 特にのぼるさんは厚塗りの傾向があるようで、塗装時間が長いみたいだ。 そのせいでマスキングの隙間漏れも多く、リタッチにも時間がかかる...。

 で、結局塗装が終わったのが4時半くらい。 それから組みたてをして、写真撮影にかかる。 私の美帆やアルピーヌさんのメトロイドとアイアンコング(違)もサンプル提出用の写真が出来ていないので、それらの撮影をすませる。

 撮影が終わったら5時半くらいになっていた。 6時には出発しなくてはいけない。 もう荷物を整えなくては。

 というわけで、結局就寝時間は1度も訪れず、そのまま出発となったのだ。 ま、のぼるさん以外はいくらか墜ちたけど。 私も意識不明時間がちょっとあった。 でも1時間も寝てないかな。


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