初心に返れ


結果報告

 今回の売り上げはこんな感じで終わった。

陽ノ下光20/35
美帆&真帆5/15
せりこ&まるちい20/20
椎名繭6/15
みずか5/15
天野美汐9/10
神尾観鈴2/15

陽ノ下光。Ver.KENCHAN

 光の20個っていうのは私の予想してた通りでした。 35個って言うのはかなり余裕見て持っていった数値なのです。 美帆真帆も前回のWHF横浜の流れから考えるとこれくらいしか売れないかもなと思っていたとおりではあります。 でもワンフェスなんだから、もう少し売れて欲しいという希望はありました。

 ひろみかんさんも、なかなか苦戦したみたい。 新作は完売した物の、ペースはかなりスロー。 再販しても期待は出来ない感じ。 他の再販物はもうこれ以上需要はないといった感じです。

 美汐は予想以上でした。 たまさんは低空飛行ながらもいつも安定してます。 なんやろね。

 観鈴は...。 AIRは全体的に元気がなく、しかも観鈴というストレートなネタですから、もともと厳しいアイテムなんですよ。 みずさんはいつもそういうアイテムばかりなんですよね。 もう少し、他とかぶらないアイテムを選択してみてください。 作りたいという気持ちは大事ですが、「売る」という行為を前提にする場合、ある程度の戦略は必要です。

 しばらくワンフェスでは完売を続けていました。 自分の作品がどれくらい求められているのか、実はよく分からなかったのですが...。 ここ最近の売り上げで、自分たちが大体どれくらいの需要か分かりました。 ま、無理はしないことですな。


ガレージキットは一期一会

 今回よく耳にした言葉「今回は見送りました」。

 まるでそのディーラーがどこかで再販することを知っているかのような口ぶりです。 再販するかしないかなんてディーラーの気まぐれのはずなのに。 「再販をしたい」という気持ちにはいろいろありますが、一番多いのは自分のキットを欲している人がもっといるから売ってあげようという気持ちだと思います。 イベントに何度も出るのは、自分の作ったものを買ってくれる人がいて、喜んでくれる人がいて、それを見るのが楽しいから。 お金を稼ぐことが目的でないアマチュアはこういう気持ちがほとんどのはずです。

 ディーラーは完売までの時間とか、売れ残った在庫の量を見て、それを再販してどれくらい売れそうかと予想します。 完売しなかったら、「もうこれ以上は売れないかも」と当然判断します。 いっぱい残った場合はそれを処理したいから再販するかもしれませんが、これがあと2,3個くらいのところで終わったとしたら、再販する理由はありません。 売れないものを生産するのは馬鹿馬鹿しいですから。 だから、最初から再販を前提にして買うつもりだけど買わないという人が増えると、再販決定の判断に支障をきたすんですよ。

 それに売れた数というのは、自分の作品がどれくらい受け入れられたかという結果を数値として得るという目的もあって、そういうお客さんばかりだと自分の実力を思い知ることが出来なくなってしまいます。

 WHFなどの他のイベントでは小さいイベントは、もともとお客さんにそういう傾向があるという認識をディーラーは持っていたのですが、ワンフェスは他のイベントは違って、ほしい物は迷わず買うというそういう熱気に包まれたイベントであるという感覚があったんじゃないんですか? 私は何か、ワンフェスという1つの世界観が消滅してしまったような、そんな気がします。

 今回のワンフェスは前回以上にマッタリしてた。 それは多くの人が顕著に感じたことでしょう。 そしてそんな状況を某雑誌はディーラーのせいにするでしょう。 なぜなら取材側は客側の視点から見ているのだから。 でも、ディーラーのやってることは前から変わっていません。 好きなものを自分の許される時間の中で最高のものを作って持ってきています。 今回も、さまざまな高レベルの作品が出ていました。 平均レベルは前回よりも上がっていると思います。

 しかし、他のイベントやネットで見たことのあるものが多く、驚きの少ないイベントに感じるようになってしまいました。 また、今最もアツイアイテムが存在していないことから、探すというより、眺めるような感覚でイベントにのぞんでいるのではないでしょうか。 私は今回のワンフェスの変化は客側の意識の変化の現れだと思うのです。 みなさんは企業ディーラーの先行発売のキットとかを買ったことがあるんじゃないですか? アレっていつでも買えるのに、なぜだか「今欲しい」と思ったものですよね。 あのときの気持ち、忘れてませんか。 「ガレージキットは一期一会」だと私は思っているんだけどなぁ。

 でも、私自身もワンフェス自体が大きなWHFのような感覚でいたから、今回購入意欲が低下していたのは確かです。 今のお客さんに買わせるためには以前よりも相当のレベルが必要になったとう時代の変化と受け取りましょう。


フェスティバルはマーケットへと

 私は思います。 ガレキ即売会は今「大きな模型屋さん」と同じ意味合いになりつつあるんじゃないでしょうか。 「買わずに後悔するくらいなら買って後悔しろ」 そんな風に言われたフェスティバルも、今や1つのマーケットして安定を見せていると言えるでしょう。

 しかしこれはある意味ガレキ業界における「バブル崩壊」みたいな物じゃないでしょうか。 明確な理由はありませんが、感覚的に、おそらく今後この業界、どんどん冷めていくような気がします。 撤退するなら今だと思いますよ。

 とは言え、自分のキットが売れ残った事実を客のせいにしているみたいでこれじゃあまりにもかっこ悪いですな。 私の実力がない。 もしくは自分と市場とで求める方向性にずれがある。 そう考えましょう。 そんなわけで、けじめを付けるためにも売れ残ったキットは男らしく一気に焼却処分(環境破壊)。

 …としたいところですが、やっぱりもったいないので再販しよっと。(弱)


売ろうと思わずに

 さて、今回のぼるさんともさげさんという新たな人に出会うことが出来ました。 お二人ともキット製作にはあまり興味がなく、「原型製作」というところから興味を持ってこの世界に飛び込んで来られた方です。 お二人ともあまり「売る」という事にはこだわっておられないご様子。 でもとにかく「作りたい」という気持ちの強さを感じました。 大事だよね。そういう気持ち。 しばらく忘れていたかな。

 私は最近早く作ることを目標にしていましたが、それは出来るだけみんなに喜んで欲しいと思ったからです。 今だから言いますが、美帆真帆は鳳天舞さんのために、光ははぁ〜さんのために作ったのです(もちろんその人のためだけに作ったわけではありませんが)。 今作っているハティもある意味そんなところがあります(誰のためかは言わずとも分かると思います)。 私は最近作ろうと思えば大抵形に出来るところまで来たと思います。 ところが、何でも作れるとして、では自分は何が欲しいかと言われると、実は分からないのです。 だから他人のために頑張ってきたわけです。

 だけど、そろそろ好き勝手にやらせてもらってもいいかなと思ってます。 とりあえず、現在製作中の原型は完成させるとして、その次は、まず自分が創りたい物を見つけ、自分のために作ることに挑戦してみたいと思います。 だから、今の原型以降、私の新作はしばらく出ないかも知れません。 ですが、それが出来たときは、一応は複製しますので、気に入ったら買ってみてください。

 あと、「らくがき塗料箱」はもともと初心者の方へ情報を提供することが目的のHPだったのです。 それがいつの間にか、ディーラーの情報公開HPみたいになってきてないかと思います。 最近更新もないし、載せている情報も古く、あまり役に立たないようになって来てます。 いちど、ここらでHPを整理した方がいいかもしれませんね。

 今気付きました。 前回の夏フェスで海洋堂が言ってた「初心に返れ」ってのはこういうことかも知れません(2001年夏のガイドブック参照)。 そしてこのワンフェスの変化をすでに2年も前から察知していたんです。 凄いです。 さすが長年やってるだけのことはあります。

 ただ、具体的な説明がなかったMGの記事はホントに難解でした。 理解に1年半かかりました。 でも、その回答というのは各個人で違うだろうから書いてしまうことが出来なかったのかも知れません(多分違うと思うが)。 「造形をすると言う行為に溺れ、本当に自分がやりたいことを見失っている」。 私の場合はそう言うことなんでしょう。

 ああ、なんかそう思うと、そんな造形の空回りが客側にも伝わった結果が今回のワンフェスの冷め具合なのかもと思えてきたりして。 う〜ん。 そうするとやっぱ原因はディーラー側にあったのかも。 なんかもうよくわからん。


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