煩悩こそ最大の刺激


結果報告

 今回の結果〜。

ハティ15/15
陽ノ下光8/15
美帆真帆0/10

 ハティはめでたく完売...といいたいところだが、15体売るのに50分かかっている。 この数字は美帆真帆と実は同じである。 再販したらガンガン売れるという数値ではない様な気がする。 あと1回くらいの再販でやめとくかな。 まぁ、雑誌掲載とかされたら、数は変わると思いますけどね。

 光は実は2回目の販売だが、もうここまでしょう。 これで複製代金とトントンに届いたし、再販もなしかなぁ。

 美帆真帆も光と同じくらいコレまでに売っているんだけど、こっちは複製代金に届いていない。 高いといわれても、赤字です。 今回は2,3個くらいは売れるかなと思ったんだけど、0かいな。 もう絶対売れねー。

 私の実力でときメモ2では総計30個くらいが関の山だと分かりました。 そう考えると、やっぱり業者抜きには手は出せませんね。

 まぁ、結果は結果だからそれでいいんだけど、売れ残った在庫をどう所分するかね。 1つ考えたのは美帆だけばら売りっていうのはどうだろう。 一応そういうねらいは製作当時から考えていたんだけどね。 目開きバージョンのパーツだけ作って「改修版」とか言って出すの。 3000円でさ。 まぁ、でもここまで美帆真帆買ってくれた人がもう1度買ってくれるとは思えないから却下だな。 悪あがきはやめておくか。 んーでも目開きバージョンは個人的に作りたい気もするからな。 ちょっとだけ作ってみるか? シリコンも余ってることだし。


エロフィギュアについて思うこと

 かつて私は売れる物を作るということは低俗なことだと考えていました。 売れなくても自分がやりたいことをコツコツとやっている人こそ真のモデラーであると。 しかし、そうではないのです。 「売れない」という現実を突きつけられたとき、自分の造形について疑問を持てないようでは向上心がないとしか思えません。 人から評価をしてもらうことで、自分では気付かない、自分に足らない物を教えてもらうことは、イベントに出る1つの目的であると考えるからです。 売れるにはどうしたらいいのか、何故売れなかったのかを考えることは、絶対自分の技術向上になります。 (例えば、人気キャラを出すという戦略は売れると思いきや、そういうキャラは他の人も作ってくるので、やっぱり売れるためには自分の実力が必要になるのだ。)

 さて、現在ガレキイベントではエロフィギュアがガンガン出てて、エロけりゃなんでも売れるんじゃないかとも思えるような雰囲気を感じます。 しかし、そうではないのです。 よーく観察してみると、エロに手を出している人は、そこそこうまい人ばかりです。

 いっちゃ悪いけど、下手だと思う作品ほど大抵服を着てます。 何故かというと、下手...というか初心者の人は好きなキャラがあったらそれをそのまま立体化しただけという物が多いんです。 パッケージの絵そのままとか、ゲーム中の立ち絵そのままとかね。 要はひねりがないんです。 作りたいから作ったというだけ。 作り上げることに必死で、それを見る側の気持ちなんておそらく考えていないでしょう。

 エロフィギュアはどうでしょうか。 よく見ると、ただ服を脱がせただけのフィギュアではなく、よりエッチに見えるための工夫とかが随所に見えるんですよ。 もはやキャラ云々というレベルを越えて、よりエッチなフィギュアという目標に、あとからキャラを乗っけたと思える物たちだったりします。

 原型師は如何にエッチに見せるかというところで相当考えているに違いありません。 絵の場合、相手の男を描写できるのでエッチな絵を描くのは比較的簡単ですが、女性単体で成立させなければ行けないフィギュアでは性行為を直接描写することが出来ません。 実は、非常に間接的に性行為を描写しているのです。 そしてその艶めかしいポーズは意外と複雑で、かなりのデッサン力を要求される物だったりします。 そして何より、エロディーラーになることは、かなりの勇気が必要です。 なぜなら売れないエロディーラーほど恥ずかしい物はないからです。

 某氏の言う「圧倒的であろうとするスピリッツ」という点では、今最もアツイのは実はエロフィギュア業界なのかも知れません。 他の誰よりもよりエロく、より美しく。 その闘志を私は沸々と感じることが出来ます。

 エロというだけで軽蔑視する輩もいるでしょうが、決してスケベ心だけでそれは完成する物ではないということは、理解しておかなければなりません。 そこらのディーラーよりもよっぽど考えて物を作っています。

 多くの正統派フィギュアを作っている人たちは、考察という部分では既にエロディーラーに負けていると思います。 別にエロを作ることがエライとは思いませんが、これからは自分の作りたい物がなんなのかをしっかり意識して作らないと、エロに勝つことは出来ないでしょう。

 そういう意味ではエロディーラーの存在はこれからいい刺激になってくると思います。 ヌルくなったワンフェスを熱くする決定打は、煩悩力と、それに反発する勢力であろうと。


極めろ道、悟れよ我

 ところで、このHPも意外なほど有名になったというか、そう、このワンフェスの結果報告自体結構いろんな人が見てるみたいでして...。 私はほとんど独り言のように思っていたので、なんか恥ずかしいような嬉しいような。

 私の文章読んでいると、あさのまさひこ肯定派のように思えるかも知れませんが、別に私はあの人を支持している訳ではありません。 たまたま同じような内容になってるだけに過ぎません。

 あさの氏の記事に関してはかなり否定的な意見が多いですが、実際の所「好きでやってる趣味を、他人にとやかく言われたくない」というのがみんなの本音だと思います。 だから出来るだけかいようどうやあさの氏に影響されないように無視しようとしている。 そんな気がするんですよね。 確かに一時期のMGの文章は分かりにくかったし、読んでて腹立つような書き方しかしていなかったので無理はないのですが、あの辺の意見というのは向上心を持って趣味に取り組んでいけば、自ずと辿り着く結論だと思うんです。

 教えられることではなく、自ら悟るってこと。 分からない人には言っても無駄だと思うし、分かる人には言わなくても分かってることです。 文章で訴えることではないんです。

 趣味だからこそ、自分の考えを作品に映し出すことが出来る。 ならば自分のやりたいことは何なのか、それを真剣に見つめ直す事をきちんとしておきたいですね。 初心者にそれを求めるのは酷という物かも知れませんが、ある程度数をこなしたら、考えていって欲しいな。 それがおそらく、オタクと造形家との差だと思うし。

これもまた1つの世界。

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