海洋堂 1/8 紐緒結奈(制服)

疾風さんのレビューです(感謝)。な、長い・・・。

 ファースト紐緒閣下です。 キット自体前作の古式さんとうって変わって簡単明瞭で、私の3作目だと言うことと、古式さんほどに愛情を注がず(オイ)適当に作ったこともあり楽ちんでした。

 まず順当に離型剤を中性洗剤に一晩浸しておき歯ブラシでこすりお湯で洗い流します。 その後、パーティングライン処理の過程でついでに全ての面を600番の耐水ぺーパーで磨いておきます。表面で案外型取り時の離型剤の荒れが目立つのと塗料の食い付きを良くする為です。 これを古式さんではサボった為にお顔が少々荒れているのが目立ってしまいましたもので....。

 組立からですが、本当に楽です。 フィギュア初めての方にも一押しのキットです。 私は最初がファースト古式さんで滅茶苦茶苦労しただけに良く分かります。 特に塗装の障害になりそうな悪質な一体成形が少ないのが楽!  リボンさえ注意しておけば全く問題なしです。 他にも瞳を一つ塗装するだけで良いのも気が楽ですね。 両方のバランスとか考えなくていいし。 まず取りあえず気になったモールドの甘いところを鋭く処理します。 特に指とその先端だけは絶対に注意しておくべきです。 他には制服の袖・背中の襟返し(?)と制服との隙間・制服とスカートに間隔をリューター・デザインナイフで開口して、戦車で言うところのディテールアップ(俗に言う薄々攻撃)をしときました。

 ここまでわずか3日です。古式さんの苦労に較べたら....。 次に順当にグンゼの1200番1000番とサーフェイサーを吹きます。 これは勿論食いつき・発色を考慮しての順序です。 最後にラッカーの艶消しホワイトで細部を処理しました。 私の場合専らラッカーは下地専用塗料と化しております。

 スカートを胴体に接着した以外は全て後にはめ込む方式にしたので真鍮線で取っ手を作ってばらして塗装しました。 例によって田宮エナメル中心です。 手足ですがエナメルのエアブラシです。 個人的には手足はエナメルが最も綺麗で上品に仕上がると思います。 十分に薄めて一度に吹かずに何回も丁寧に重ねるのがコツです。 グラデーションが自然で透き通った人間くさい感じになると思うんですがどうでしょうか。 なお最も暗いシェイドには田宮の水性フレッシュをそのままで吹いたりして調整してます。 でも完成後気がつくと手に着いた青のエナメルが付着したりで汚れてしまっていた....。(面倒なので修正せず。)

 制服は折角だから(手抜き?)下地のラッカーを使わせてもらいました。 だから古式さんのときと違い”艶消し”にしたんですよ、下地を。 真っ白だと単調なのでブルーでシェイドを軽く入れときました。 これもエナメルです。 隠蔽力さえ望まなければエナメルは最も細吹きに適しています。 でも十分に時間をかけなかったせいか、単調です。 やはりエナメルの場合何度もゆ〜っくりと重ねないとダメですね。 最後に制服の”しわ”のエッジに真っ白くハイライトを入れときました。 これは田宮水性です。

 リボンは丁寧にエナメルの筆塗りです。 艶消しイエローベースにオレンジ・ホワイトでブレンディングしてます。 古式さんで失敗しただけに今回はオレンジが強くなりすぎないよう気をつけました。 ブレンディングとはエナメルならではの技法でリアル調のミニフィギュアを塗装する際使われる筆塗りによるグラデーションの手法です。 あんまり女の子フィギュアでは関係ないっすね。(^^;

 スカート・制服のブルーはラッカーでそのままライトブルーです。 古式さんのときに上手い色が水性・エナメルで出せなかったので安易にキャラクター〜 シリーズに走りました次第です。 例によって軽くグラデーション入れてます。 このくらいならラッカーも詰まらずに入ります。

 靴と靴下ですが、これまた靴下はラッカーベースのママ。 (なーんか罪悪感がぁぁっっ。) 靴はエナメルのブラウンそのママ。 ただし後にグロスクリアーを吹いて質感を出しておきます。

 問題の頭部ですが....。 紐緒さん、ごめんなさい。失敗しました。 エナメルの筆塗りで髪の毛を塗ったんですが、その際フラットベースを大量にこぼして入れてしまい、粉吹く寸前です。 おかげで食い付き・発色共に最悪ですな。(泣) でも一度顔を塗装し終えてるし、新たに塗料買うのも面倒なので我慢していただきました。 一応髪にも軽くハイライトを入れてみました。 でも下地のせいかなんかダメっす。もうイヤーん!!

 あっ、瞳は....。 言うこと無し、というかなんて言って良いのか分からないんでパス。 どーもこの辺はさっぱり理屈が分からないです。 でも結構閣下らしい凶悪な目つきにはなってると思います。 あと、お口は軽くエナメルのクリアーレッドを薄めて流してます。 エナメルは乾燥が遅いので、しばらくして”えくぼ”ににじんできますので、丁寧にそ のときはふき取っておきます。 でもこれはこれで案外いい味に口周りが仕上がると思いますが。

 最後にベースです。 これはホント、塗装してて気が楽っすねぇ。(^^) なにしろ戦車そのままの感覚でいけますから!! 戦車で愛用のラッカーのマホガニーを下地に水性でレッドブラウンにバフを加えて2段階にハイライトを入れました。(もう使っている色からして安心できます。)

 あとネームプレートですが、海洋堂は何を思ったのか後ろに置いていて見えなくてもったいないと思い必ず前にします。 ちなみに良く名前が見えるようにグレーでドライブラシをきつめにかけました。 でも古式さんとは違い、かなり適当なベース塗装になってしまいました。 ちょっと反省。

 結局計5日+1日(瞳入れ)で完成。 古式さんに較べて遥かに短くなりましたが、必ずしも手抜きをしたわけではなく自分のフィギュア制作の要領が向上したのも大きいようです。 この調子でもっと上を目指していきたいですね。

 以上で無事に閣下は完成いたしました。 後に古式さんのクリアー吹きテストに使用されるなど結構悲惨ですけど、おかげで今回こうして日の目を見ることが出来ました! 有り難うございます、いわたさん。

疾風


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