沢渡真琴 modeler's aid '03年 4月28日


 漫画家が締め切りに間に合わないときに応援に来る人。 それが助っ人。 モデラーが締め切りに間に合わないときに製作を手伝う事。 それがモデラーズエイド。

 今回のワンフェスの写真申請の締め切りは5/2。 ちょうどGWまっただ中の申請となる。 さて、私はGW中、WHF有明の参加(一般)をメインとして、東京にて数日間滞在していた。 このとき、ディーラー「らくがき塗料箱」の他のメンバーから申請用の写真を受け取り、そこから郵送という計画を立てていた。

 ところが、のぼるさん担当の沢渡真琴が出来ていないとのこと。 というか、のぼるさん自身が風邪でダウンしてしまったのだ。 間に合わないとなれば仕方がない。 本申請をしていない現時点なら、ペナルティなしでキャンセルが出来る。

 しかし、別の選択肢もある。 4/28。 この日は私は全く予定が入っていない。 1日ヒマなのだ。 1日あれば、写真申請に耐えられるだけの物が出来るかも知れない。 いや、出来る気がする。 しかし、それは本当にのぼるさんにとって幸か?不幸か?それも迷った。 フィギュア原型というのは、100%自分の手でやってこそ意味がある。 ある意味楽しみを奪うことでもあるのだ。 それに私などが勝手に手を着けることは、逆に今度ワンフェス本番まで辛くなる危険もはらんでいる。 間に合わない原型を間に合うことにしてしまうということは、そのしわ寄せが後半に来るということ。 本当に助けたことになるだろうか。

 しかし、電話でのぼるさんとのやりとりでは「あきらめたくない」とのこと。 その心意気を買うことにした。 あと、私自身、今回新作がないので何かしらのことがしたいという気持ちもあったのだけれどね。

 さて、時は27日夜。 のぼるさんの家にお見舞いの意味もかねて原型を受け取りに行った。 「ほとんど芯しかできていないんです」 そう言われていたが、確かにその通りだった。

 しかしこの状態では何を作りたいのか全然分からないので...。 完成予想図をもらった。 ほとんどラフスケッチだな。 でも、やりたいことは分かった。 エロく。 ですな。

 作業は28日朝より開始。 作業場所はアルピーヌさん宅しかなかった。 本当ならのぼるさん宅でやるのがベストだろうが、万一風邪をうつされることがあるといけないので、こうすることにした。 しかしアルピーヌさんはこの日、仕事があり、ご本人がいない。 一緒に泊まっていたはぁ〜さんも同じくだ。 というわけで私だけが部屋に居座るという事になった。 ご家族の方には迷惑をかけたと思う。

 途中疲れて寝たり、勝手に部屋にあったNゲージ引っ張り出して走らせたりと、1人で遊びながら、たんたんと作業は進む。 ケーブルTVのアニメチャンネルが楽しい。 原型製作にはTVが欠かせないが、これはいい。

 アルピーヌさん、はぁ〜さんが仕事から戻り...。 飯食ったり風呂入ったりして、夜11時頃...。 ようやく形になった。

 マテリアルはファンドのみとした。 複合素材にすると、最終的にサフを吹かないといけなくなるからだ。 しかし、リボンのみはさすがにファンドでは作れず、木部用パテで作っている。

 また、写真申請をクリアするためだけの製作をしたので、写真に写らない面は基本的に手を着けていない。 実は裏側から見ると芯同然。

 

 そんな中でも比較的こだわったのはやっぱり顔。 のぼるさんの完成予想図にある雰囲気の、嬉しいんだかやらしいんだか分からない表情を再現しようとした。

 顔の形状もいじらせて貰ったけど、これで良かったのかな。

 さて...こんな感じで写真申請はなんとなかった。 しかしパーツ分割とかまったく考慮せずにガンガン盛りつけたので、こっから分割して行くのはかなり大変かも。 あとはのぼるさんに頑張ってもらうしかないな。

 しかしまぁ、その気になればそれなりの形にはなるんもんですね。 これから、これくらいの完成度で何体も一気に作って、そっからよさげなヤツだけ選んでワンフェス申請するというスタイルを確立してみようかしら。


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